WindowsでMoodle-1
eラーニング企業にいた時ですが、自分たちで管理をしてみたいのでWindows版のLMSがほしいと仰られるお客様が意外と多かったです。
OSS系はLAMPが多いのでWindows版の提供はどうかな?と思っていましたがMSのPHP対応の状況確認やWindows Web Serverの確認がてらmoodleのインストールやパフォーマンスを検証していきます。
MSがmoodleプラグインを提供し始めているいたり、PHP on Windows AzureでPHP対応も表明しているのでWinでの構築も仕事になりそうな気もしますし。
- http://www.educationlabs.com/projects/officeaddinformoodle/Pages/default.aspx
- http://msdn.microsoft.com/ja-jp/azure/ff394366.aspx
Windows Serverのライセンス問題
Windows Serverは認証形式はどうあれ個人を特定する認証を行う場合はユーザCALが必要となります。100人を特定する認証が必要なシステムであれば100ユーザCALが必要となります。 このあたりでライセンス違反となってしまっているシステムを残念ながら片手で数えられないほど見てきました。ひどいところになると開発ライセンスで稼働させている例もありました。
CALの問題は複雑ですので、これ以上は割愛します。(デバイスCALやらエターナル、SPLAなど面倒すぎる)
Windows Web Server
このライセンス問題が嫌でLinuxの方がwebには良いかと思っていましたが、さすがにMSもこの問題を緩和したServerとしてWindows Web Server がリリースされています。
Windows Web Server 2008の概要(3/3) - @IT
Webページの認証は認証なしか基本認証のみが利用可能。いわゆるWindows認証を利用して、ユーザーを限定/認証するもの(Active Directoryなどのサーバで認証されるもの)は不可。
Webアプリケーションでデータベースを利用する場合は、Web Server 2008上にインストールし、ローカル・コンピュータ内でのみアクセスすること。外部へのデータベースの公開は不可。
OWA(Outlook Web Access)やMicrosoft Exchange Serverはインストール不可
1つのマシンで済ませられる規模であればこのWebエディションならばライセンスも問題なさそうです。外部へのDBの公開は不可となっていますが、外部のDBの参照が許可されていれば負荷分散などにも使えそうです。
気になるのは結構ニーズがありそうなのに、DellやHPのエントリーレベルのサーバに本OSのバンドル版が用意されていない点です。OS単体はアマゾンで¥ 54,238ですね。
Windows でのインストール
以前ならWinにapacheを入れた上で構築するのが一般的だったかと思いますが、PHP on IISがどんな感じか確認したいのでIISを使います。
MSがOSSのソフトのインストーラとしてMicrosoft Web Platform Installer(Web PI)を提供していますが、V2ではmoodleも対応しているのでこれを使ってみます。
Web Platform Installer : The Official Microsoft IIS Site
今回はVMWARE Server2上のWindows Web Server 2008をインストールしただけの状態(IIS等の構築もなし)でWeb PIをインストールしてみました。
1.ダウンロード
下記サイトからダウンロードします。moodle等他のモジュールはダウンロードする必要はありません。
2.インストール
ダウンロードしたファイルを実行して指示に従っていくだけです。
Moodleを選択します。
実行すると、Moodle本体のダウンロード、PHP、mySQL等ミドルウェアのダウンロード、インストール、IISの設定、Moodleインストールが自動的に進みます。途中で再起動が入りますので指示に従います。
moodle自体はSQL Serverでも動作するとmoodleのサイトに記載はありますが、本インストーラではmySQLを使用します。
mySQLのrootのパスワードを指定します。パスワードはmoodleの設定で利用します。
moodleの設定をします。展開するフォルダ等の情報を設定しますが、とりあえず動かすだけなら最低DBに関する設定だけ行います。
mySQLのパスワード、データベースユーザ名、指定したデータベースユーザのパスワードを指定します。
3.初期設定
終了したら、web画面でmoodleの設定を行います。このあたりは通常のmoodleと変わりません。
ブラウザからhttp://localhost/moodleを指定すれば初期設定画面となります。
基本的にはYESやらOKを押していけば初期設定が行われます。入力はMoodleのadminのアカウントを作成する画面くらいです。
4.日本語化
最初は英語となっており、言語パックも導入されていない状態ですので、日本語パックを導入します。
adminでログインして「site administration」-「Language」-「language packs」を選択して「日本語(ja)」を導入します。
その後、「site administration」-「Language」-「Language editing」を選択するとcurrent langageが選択できます。導入がうまく行っていれば「日本語(ja)」が選択できます。
これでデフォルトが日本語となります。
今後
カレンダーなど文字化けがあるので修正、あとはファイルアップロード機能やテスト機能が文字化けしないか見ていきたいと思います。
あと、linuxでmoodleを使う時はPHPアクセラレータの適応やmySQLの設定を変えないとパフォーマンス面でつらかったのがWindowsだとどうすれば良いか探っていく予定です。
しかし、こんな楽にインストールできるようになっていたとはびっくりです。初めてLinuxでmoodle+postgreSQLに入れた時は苦労した覚えが・・・
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