Expression Encoder 3 Screen Captureレビュー

Microsoft Expression Studio 3の製品版が手に入りましたので気になっていったEncoder周りを弄ってみました。

実は無料なMicrosoft Expression Encoder 3

私も今日まで誤解していたのですが、Microsoft Expression Encoder 3には無償版があります。
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=b6c8015b-e5de-46c0-98cd-1be12eef89a8&displaylang=ja
違いは以下の通り

メモ : この Expression Encoder 3 の無料版には、IIS Smooth Streaming および H.264 エンコーディングのサポートは含まれていません。これらの機能を使用するには、IIS Smooth Streaming 対応 Expression Encoder 3 にアップグレードしてください。

Windows 7ではWindows Media Encoder(WME)はノンサポートなのでどうするのだろうかと思ってましたが、これが使えれば問題ありません。
機能的にはWindows Media Encoderとは比較対象になりません。ほとんどの作業はこれで済んでしまうほどです。
Encoderと名前は付いていますが、編集ソフトと言ってもよいかと思います。

キャプチャー機能


キャプチャーは付属する「Expression Encoder 3 Screen Capture」により行います。WMEと違いリアルタイムエンコードは行いません。
設定は以下の通り

画面


取り込むフレームレート、ビットレート、品質が設定できます。ビットレートが非常に高いのでHDDには気を遣った方がよいかと。

カメラ


WMEの時と違いカメラの設定があります。
これは画面キャプチャーと同時にPCに接続したWebカメラでWMV形式によりリアルタイムエンコードする機能です。カメラ画像はキャプチャー中は表示されません。
あとでメインのPC画面と合成ができます。

オーディオ

PCの音声と音声入力が取り込めます。講師の音声とPCの音声を取り込む事ができますが、ミキシングレベル調整はできないようです。

録画開始

○ボタンをクリックすると収録する領域指定画面となります。指定が終わるとカウントダウンが始まり、収録が開始されます。
録画中の負荷は思ったより低く感じます。CPUが100%に張り付くことはありませんでした。(Core2Duo 2.4GHz Note)
録画終了はホットキー(デフォルトはCtrl+Shift+F12)で行います。他のソフトと干渉しないように注意が必要です。

編集/エンコード

録画したデータは拡張子xescで保存されます。このままでは利用できないのでエンコードを行う事となります。
編集、エンコードはExpression Encoder3から行います。
USBカメラで撮影した映像はここでビジョアルオーバーレイとして表示されています。PinPのイメージでメイン画面上に配置できます。
エンコード自体はCPUを使いまくりますので、できるだけハイスペックマシンで行いたいところです。本ソフトは無料なのでエンコードだけ別マシンとかがやりやすくてよいです。

画質

プロファイルのチューニング次第かと思います。WMVである限りはいままでと同様の傾向です。
ただし、WMEとは比較にならない高画質です。1600×1200の解像度でのVisualStudio操作の様子を収録を1Mbpsでエンコードしましたが十分読み取れました。途中でビデオ再生もやりましたが映像、音声に問題ありません。試しにDRMがかかっている映像も録画(Gyao等)して見ましたが、まったく問題なく録画できてしまいます。

どうにかしてほしい事

スクリプト(字幕)機能に日本語が使えない。これは是非どうにかしてほしいです。
使えるようです。ドキュメントにそうあったのですがMSさんのチュートリアルビデオで利用していました。
http://www.microsoft.com/japan/products/expression/video/encoder3_caption.aspx

感想

下手に高いソフトや以前紹介したPowerPointのWMV書き出しよりこちらの方がよいかもです。
eラーニングだと良くある「講師映像」+「スライド」のコンテンツがこれなら無料で作れます。かつPowerPointに制限される事もありません。
これが無料というのは凄い・・・
また、SDKC#のソースがしっかりそろっており、WMEのようにアンマネージドでコードを書くよりは楽そうです。
もっと注目されてもよいと思うのですが、私のように有償と思い込んでいる人が多いのかな。
ただし、PCのスペックは注意してください。検証はThinkPad X200core2duo 2.6Gとそれなりのスペックのマシンで行っています。ネットブック等のシングルコアのロースペック機ではきついと思います。